偉くなりすぎたピアノ [門前のB.B.もスィングする]
「Girls Talk」 Oscar Peterson (1968)
最近掘り起こした O.P.がこの 「Girls Talk」
軽快にしっとりと、昼に夜に、味気ない空間を鮮やかに彩ってくれる一枚
僕のよく知ってる Oscar Peterson がここにいます
それにしても 1968年のリリースって、吾輩まだ5才ですよ・・・ばぶぅ~
Oscar Peterson を知ったのは 1985年頃
学生時代にバイトをしていたピザ屋では 80年代ポップスのレーザーディスクをかけていました
そこに一枚だけ店長の趣味で 「Oscar Peterson BIG4」 っていうライブ盤があったのです
営業時間中はかけないのですが、閉店後にはいつもこいつを大音量で聴きながらの片付け
モップをかけたり、皿を洗ったり・・・こういう出会いでした
そしてこれが、門前の小僧なれど僕がJAZZを聴きはじめるきっかけになったのです
まずは、BIG4を分解して Joe Pass(G) に走ったり、Ray Brown(b) に走ったりしました
不思議なのは Oscar Peterson BIG4 で検索すると、ベースは Ray Brown ではなく Dave Young なんですよね
じゃあ僕は Ray Brown をどこで知ったのか・・・
きっと時代によってメンバーも変わっていったんでしょうね(笑)
で、本題の 「Girls Talk」 です
BGMにも納まるし、演奏を追いかけてエキサイトもできる O.P.!
いつものよく知ってる O. P.! とヒジョーに満足していたのですが
門前ではなく塀の内側にいる方(本物のJAZZ通の方)のアルバム評が目にとまりました
> ピーターソン芸術のひとつの頂点がここにあるのかなという思いはある
> 逆にピアノがちょっとエラくなり過ぎて、近寄り難くなってしまった気もしないではない
> も少し装飾を抑えてシンプルに、ドライブ感溢れるプレイを聴きたかった
このあと、それを聴きたければ昔のを聴けばいいと、前記を打ち消されて
本作の賞賛で締めくくられているのですが、エラくなり過ぎてからの O.P. しか知らない僕は
もうキョーミシンシンなわけで・・・
そう言えば今まで聴いた O.P. には、きらびやかさの中に気品というかフォーマル感を感じるのが常でした
そうか僕はまだ O.P. の本質を知らなかったのか
1968年の本作で既にエラくなり過ぎてるってことは、どの辺りまでさかのぼればいいのか
次のタイムマシンは僕の生まれる前に向かいそうですね(笑)
「Girls Talk」 Oscar Peteron Trio (1968)
01. On A Clear Day (You Can See Forever)
02. I'm In The Mood For Love
03. Girls Talk
04. I Concentrate On You - Moon River
05. Robbins' Nest
Oscar Peterson – piano
Sam Jones – bass 1,2,3
Ray Brown – bass 5
Bobby Durham – drum 1,3
Luis Hayes – drum 2,5
2016-05-06 17:45
nice!(20)
コメント(4)
オスカー・ピーターソンは技巧が勝っている気がして
昔はあまり聞きませんでした。
一枚だけ気に入ってよく聞いていたのがありますが。
後年、改めて彼の演奏を聞くとその巧みさに驚き、
もう少し追っかけてみたくなりました。
by そらへい (2016-05-08 21:30)
そらへいさん、コメントをありがとうございます。
JAZZをよく聴いておられる方にとっては
"技巧が勝っている気がして" というのが、まさしく "エラくなり過ぎて"
ってことなんでしょうね。なんとなくそうなのかと思います。
エラくなり過ぎる前のO.P.探しで、僕が今狙いを定めているのが
「The TRIO」(邦題がオスカーピーターソン トリオの神髄)
1961年のライブ盤で盟友 レイブラウンも一緒みたいです。
そらへいさんが一枚だけよく聴いてらしたのってコレだったりして(笑)
by b.b.mk2 (2016-05-08 23:00)
私が聞いていたオスカー・ピーターソンは
REUNION BLUESと言うアルバムです。
メンバーは、他にミルト・ジャクソン(vib)、レイ・ブラウン(b)ルイ・ヘイズ(ds)
しばらく聞いてなかったので
久し振りに聞いてみます。
by そらへい (2016-05-09 21:53)
そらへいさん、こんばわ
ありがとうございます。
REUNION BLUES、早速ネットで調べてみました。
4つのコンセントのジャケットですね。
Youtubeでも何曲か聴けました。
ストーンズのsatisfactionがここまで軽快になるとは驚きです。
あと、Someday My Prince Will Come も聴けました。
いい感じです。
vibが入ることでグッと世界が広がりますね。
ピアノの軽快さに流されるだけではなく興味深いです。
ありがとうございます。
by b.b.mk2 (2016-05-09 23:03)